日本

相馬を訪問した康京和さんへ

 2015年3月、仙台で開催された「第3回国連防災世界会議」出席のため、康京和(カン・ギョンファ)国連事務次長補兼緊急援助副調整官(当時)が来日しました。2017年6月18日、韓国の文在寅大統領から外相に任命された康氏その人です。韓国初の女性外相の誕生として日本の新聞でも大きく取り上げられました。

 大規模災害時の国際救援活動を統括する国連人道問題調整事務所(OCHA)を代表しての来日でしたが、福島県相馬市と国際NGO難民を助ける会(AAR Japan)が共催した「相馬地方防災シンポジウム」にも参加し、来賓として心のこもったスピーチをされました。

 開会に先立ち、康氏は立谷秀清市長を表敬訪問し、東日本大震災発生直後の緊急対応に熱心に耳を傾けました。津波被災地では慰霊碑に頭をたれ、仮設住宅に被災者の方々を訪ねて心温まる交流をされました。

 シンポジウムのスピーチでは、「国際社会は福島を忘れてはいない」とのメッセージを送るとともに、避難誘導のさなか、津波に襲われて亡くなった10人の消防団員の方々への弔意と敬意を示されました。

 あの日から2年。康氏の外相就任の直後から、慰安婦問題に関する日韓合意への否定的態度が伝えられています。韓国の政治家としては至極当然の主張でしょうか。

 康氏の目に、日本という国、そして日本人の歴史の向き合い方はどう映っているのでしょう。あの日、相馬の海の幸、山の幸をふんだんに使ったお弁当をおいしそうに平らげた康さん。日本でまた会えますように。

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