自然災害

西日本豪雨災害

西日本豪雨災害の発生から10日以上が経過した現在も、いまだに被害の全貌が見えません。被災された皆さまに心からお見舞い申し上げ、行方不明の方々の1日も早い救出を願います。難民を助ける会(AAR Japan) では岡山県倉敷市をはじめとする地域で活動を行っています。徐々にAARの強みである障がい者や福祉施設の支援に移行する予定です。
http://www.aarjapan.gr.jp/

今回の豪雨災害、東日本大震災同様の広域の災害です。現在、広島県呉市在住の大学院の修了生からは若者口調ゆえの臨場感でこんな声が入ってきました。

「先生やばいよ。海外の難民キャンプと同じことが起きとる」

ソマリア難民問題で修士論文を書いた元ゼミ生の彼女は、支援が集中して物資過多になっている地域と、人も物資も入らない「名もない集落」との格差がありすぎると言います。アクセスの難しい、物資を配ることも取りに行くこともできない、お年寄りばかりの地域。出入りは「自己責任で」と言われているとのこと。彼女の会社もお仕事上のつてをたどって、お年寄りのもとへ、水を届けているそうです。土地勘のある地元の人が助け合っています。彼女の家も断水したまま、冷凍食品とお弁当で暮らしているとのこと。

援助物資の流れを、人間の体にたとえるなら、動脈や静脈といった太い血管には物資が大量に流れるものの、集積所に滞留し、その先の毛細血管には届かない。そここそが、小回りの効くNGOやNPOの役目ですが、範囲が広すぎ、物理的に近寄れない地域もあります。近い将来、この普遍的な問題を解決するのに、ドローンが活躍できるでしょうか。

他方で、毛細血管以前に、物流の大動脈となるJRの在来線が寸断され、復旧に1か月以上がかかる見込みとの報道もあります。今回の災害の深刻さは、東日本大震災とはまた別の意味で私たちの想像を超えているかもしれません。

記事一覧

PAGE TOP